ずっと受けたかったAndroid業務アプリ開発の新人研修

Androidアプリ開発の研修教材を探していた際、書店で見つけて通読してみました。このシリーズはまともな開発者の間では悪書として有名なのですが、本書はその中でも最悪でした。たとえ業務アプリでも、Androidではこんな作り方しません。著者らは本書の方法でAndroid向けに業務アプリを一度でも作ったことがあるのでしょうか？不要な文書を大量作成する古くさい昭和の開発プロセスでAndroid開発とは、現場感覚の無さに絶句です。タイトルにAndroidとは冠していますが、Androidプログラミングに関する内容はほぼありません。１章・２章ではAndroidの概要的な話や最近のトレンドなどが紹介されていますが、あとは開発環境のインストール手順とアクティビティ・インテントなどの基礎的な内容のみしかありません。「要件定義->外部設計->内部設計->製造」という流れで進む開発演習での、大量の設計文書作成がメインです。要求と要件って違うんだよって説明のためだけにほぼ同内容の「要求定義書」「要件定義書」を丸々掲載したり、コーディングすれば済む内容の設計文書をいちいち作成したりと、ページ数稼ぎが露骨でお話になりません。こんな内容の研修を受けている受講者の方々が(本当にいるとすれば)気の毒になってきます。やはり、今どきコーディングを「製造工程」と称している本にはろくなものがありません。★の数に０が無いのが残念です。