ウィリアム・オスラー -ある臨床医の生涯-

いやー、久しぶりに読みごたえがありました。そしてオスラーに感動しました。最後の方の、オスラーが息子さんを失くしてから自分が亡くなるまでのところは、かなり心重くなりながら読みました。ただ、登場人物が多くて、それがすべて片仮名なので、途中からは誰が誰だかわからなくなる時がありました。どこに登場したのか戻ろうと思っても本が厚いので探し切れず。医学史は好きなのでそこそこの人は把握していますが、それでもわからなくなるので、そうではない人にはもっとわからなくなるかもしれません。読まれる方は、ぜひメモなど取りながら読み進めると楽になると思います。あと、日本語訳がこれでよいのかなー、という部分がそこそこありました。例えば、Halstedは手術名とかではハルステッドと読まれていますが、これがホールステッドとされているので、最初は誰だかわかりませんでした。正しい発音は後者なのかもしれませんが、既に片仮名になって教科書に出てくるような人名は、慣習に従ってほしいと思います。医学監修は行われているようですが、その方が知らなかっただけなのかもしれませんが。でも、興味がある方にはぜひぜひお奨めの1冊です。